2020年度 名大医学部合格体験記④ -遅いスタートからの勉強法-

この度は名古屋大学医学部医学科合格体験記を執筆させていただきます。岐阜高校出身で、高校では部活動には所属していませんでしたが、2年の春休みに海外研修に参加したり、3年の文化祭の劇では脚本・演出の監督と同時に出演もしたりと、勉学以外においても充実した高校生活だったと、卒業してからつくづくと実感しているところです。

遅かったスタート

私が名古屋大学医学部医学科を本格的に志望したのは3年の10月、もっといえばそれまで理工学部志望だったのを医学部志望に転換したのは3年の夏でした。3年に上がるときには予想さえしていない進路先でした(笑)。ですから、名古屋大学に特化した対策はどう考えても(浪人生も大勢いらっしゃいますし)私は遅れた状態でのスタートダッシュでした。

自分なりのプランを考えた

そこで私が考えたのは、周りが普通していることを極力やらないようにする、ということです。具体的には、まず過去問は5年分しか取り組みませんでした。

過去問は確かに傾向をつかむには最適ですが、言ってみれば「高い確率でもうその大学では出ない問題」です。ですから私は、過去問演習はあくまで問題構成の把握だと割り切りました。代わりに私が重視したのは名大模試と、ほかの旧帝大の数学の過去問です。

名大攻略のカギは何といっても超難問ぞろい(と私はずっと感じていたのですが)の数学です。大問はたった4つで時間は150分。東京大が同じ制限時間で6問ですから、各問題の難易度の高さがわかると思います。私はセンター試験後の「名大医学科ファイナルテスト」の数学において得点率35%で惨敗しました(今だから笑って話せます笑)。

さすがに危機感を覚えたので1月末から「名大数学のメソッド」というノートを作り、整数、確率、積分・回転体の3分野に絞って、問題のアプローチの仕方を紙面に体系化・可視化しました。直前期ではありましたが、「ここで焦っても仕方ない、頭の整理が必要だ」と考えたからです。

私は小中高と塾などの指導を全く受けておらず、大学別の受験対策用の問題集・参考書などは持っていませんでした。ですが、逆にそれを自分で学習のスタイルを柔軟に変化させることができるチャンスだととらえ、自分なりのプランを練ってみたことが合格につながったのでなないかと今では感じています。

試験本番の心情

私が受験した年は物理が超難化しました。ただでさえ難しいのに焦って問題文の記号を読み間違え、たった3つしかない大問のうちの一つを丸ごと落とすというアクシデントを起こしました。他の2問もほとんど手がつかなかったと思います。

初日だったのでその夜、明日に控えた肝心の数学の勉強をする気力がなくなりそうになりましたが、気持ちを切り替えて「受からなければ」ではなく「これで受かったらすごいかも」と発想を転換して、かなり楽な気持ちで2日目の数学・国語を受験しました。

そして合格しました。本当に何が起こるかわかりません。気が滅入りそうになるけど、完走しようという意志があって初めて壁は越えられると思います。入試制度変革の時期ではありますが、ぜひ前を向いて頑張ってください。

編集スタッフコメント

貴重な体験記を書いていただきありがとうございます。具体的な勉強法や体験も紹介していただき、受験生も参考にしやすいと思います!

この方の体験記にもあり、他の合格者の方にも共通することは「自分で最適と思う勉強法を考え、実行している」ということです。それも闇雲に考えるのではなく、自分の今の成績・状況とめざす大学の傾向や到達すべき学力を考慮して考え出された勉強法を実行しています。

こうした能力は日ごろの定期テストや課外活動などで自分で考えることで磨かれるものだと思います。学校の先生や塾で勧められた方法や他の人のやり方を真似してみるところから始まるかもしれません。またこれは、たとえ受験で覚えたことを忘れてしまっても自分に残る能力であり、大学が学力試験を通して評価したい点であるようにも感じています!